変形性膝関節症について

変形性膝関節症は、膝の関節にある軟骨がすり減ることで、痛みや腫れ、こわばりなどを引き起こす病気です。膝関節の軟骨は、骨同士が直接こすれないようにクッションの役割を果たしています。
しかし、加齢や過度な負担によって軟骨が徐々にすり減り、関節に炎症や変形が起こります。主な症状としては、立ち上がるときや歩き始めに膝が痛む、階段の上り下りがつらい、長く歩くと膝が重だるくなるなどが挙げられます。
初期のうちは休めば痛みが和らぐこともありますが、進行すると膝が腫れたり、動かすたびにギシギシと音がしたりするようになります。症状が悪化すると関節の変形が進み、膝がまっすぐ伸びにくくなったり、歩行そのものが困難になる場合もあります。
中高年の女性に多く見られますが、肥満や運動不足、過去のケガなども発症のリスクを高める要因とされています。医療的には「変形性膝関節症」と呼ばれ、進行性の関節疾患として知られています。
変形性膝関節症の原因について

変形性膝関節症の原因は、ひとつに限定されるものではなく、加齢や生活習慣、体質など、いくつかの要因が複雑に関係していると考えられています。膝関節は、骨の表面を覆う軟骨によってスムーズに動くようになっていますが、この軟骨がすり減ったり傷ついたりすることで関節に炎症が起こり、痛みや変形が生じます。
まず、最も大きな要因とされるのが「加齢」です。年齢を重ねることで軟骨の弾力や水分量が減少し、摩耗しやすくなります。また、膝の筋力低下や血流の悪化も進行を早める一因です。
体重の増加も大きなリスク要因です。膝は歩行時に体重の3〜5倍もの負担を受けるため、肥満や体重の急増は関節への圧力を高め、軟骨の摩耗を加速させます。さらに、立ち仕事や階段の上り下り、スポーツなどで膝を酷使する生活習慣も、長期的には関節へのダメージとなります。
そのほか、過去のケガ(例:半月板損傷、靭帯損傷など)や骨の形の異常、O脚などの骨格的な要因も発症に関係します。特に女性では、閉経後のホルモンバランスの変化により骨や軟骨が弱くなり、発症しやすくなることが知られています。
近年では、運動不足や生活習慣の変化によって筋力や柔軟性が低下し、膝関節に負担が集中することも問題視されています。変形性膝関節症は、加齢や体質といった避けにくい要因に加え、日常生活の影響も大きい病気です。そのため、原因を理解し、適度な運動や体重管理などを意識することが、発症の予防や進行の抑制につながります。
変形性膝関節症の症状について

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減ることで、関節に炎症や変形が起こり、痛みや動かしにくさを引き起こす病気です。症状の程度には個人差がありますが、主な症状として「膝の痛み」「こわばり」「腫れ」「動かしにくさ」などが挙げられます。
初期の段階では、立ち上がる時や歩き始めに軽い痛みを感じる程度で、休むと和らぐことが多いです。そのため、単なる疲れや加齢のせいと勘違いされることも少なくありません。しかし、この時期でも軟骨のすり減りや炎症は進行しており、放置すると症状が徐々に悪化していきます。
進行すると、階段の上り下りや正座、しゃがみ動作などで強い痛みを感じるようになり、膝が「ギシギシ」「ミシミシ」と鳴ることもあります。膝の腫れや熱感を伴うこともあり、関節内に水(関節液)がたまる場合もあります。
さらに症状が進むと、膝の可動域が狭まり、曲げ伸ばしが困難になります。膝を完全に伸ばせなくなったり、歩行時に足を引きずるようになったりと、日常生活に支障をきたすようになります。長時間歩くと痛みが増すため、外出や運動を避けるようになり、結果的に筋力が低下してさらに症状が悪化するという悪循環に陥ることもあります。
重症化すると、膝の変形が進んでO脚(内反膝)になることが多く、見た目にも左右差が出ることがあります。膝が常に痛むようになり、安静にしていても鈍い痛みや重だるさが続く場合もあります。このような状態では、夜眠れないほど痛みが強くなることもあり、睡眠不足やストレスが蓄積して、生活の質が大きく低下します。
また、膝の痛みや不安定さによって歩行姿勢が崩れ、腰や股関節、足首など他の関節にも負担がかかることがあります。これにより、全身のバランスが悪くなり、転倒リスクが高まることも少なくありません。
変形性膝関節症は、初期の段階で適切なケアを行えば進行を抑えることができる病気です。膝の違和感や軽い痛みを感じた時点で早めに医師に相談し、治療やリハビリ、体重管理などを行うことで、症状を和らげ、快適な日常生活を維持することが可能です。






















